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 JR京終駅前のオーガニックマーケットからのブログです。自然食品やエコロジー雑貨、フェアトレード商品を扱っています。  物語のある製品と作り手の風景を伝えながら事業をささやかにすすめています。
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少年たちの旅・・・・・36年前になるかな

    その年の春、ゴールデンウィーク前の土曜日の夜、見ていたテレビの番組さえ覚えている夜10時台の電話・・・・・・それは、吹奏楽部の顧問からの電話でした。

 「部室に泥棒が入った」との一報に感受性のかたまりだった14歳の私は親友と中学校へ駆けつけました。

それは、衝撃の事件でした。  私の吹いていたフルートを始め、親友のトランペットなど数本が人けのない土曜の部室から盗難にあったのでした。   親友の一人は偶然、盗難現場に居合わせ・・・・でも怖くて足が震え、みすみす見送ったとのことでした。    当然ですね・・・・・誰だって怖い・・・・・後日彼はこのことで
自分を責め退部をしました。         でも、私達は若かった。   今のように生徒の心のケアをする時代ではなかったので、自分達で何とか乗り越えるしかありませんでした。  報道関係の取材もあり、顧問の先生が「無理に答えることはないよ」と一生懸命心のケアをしてくれたことを思いだします。

  「楽器はどこへいったのか」 素朴な疑問を抱きながら連休のさなか、私達は五人で早朝集合して、
親には告げず、自転車であてのない、旅に出かけたのです。そうスタンドバイミーのように・・・・・

   それは、思いがけず苦しい旅になりました。県南をどんどん川に沿ってゆくのですが、当時チェンジ付きのスポーツサイクルに乗っていたのは後輩の男子一人だけ・・・・山、峠をいくつも越え、一体どこを目指していたのでしょう。   二人の女子のうち、運動神経の鈍い私が完全に足手まといで、自転車を引っ張る山登りになりました。   川のほとりで、お弁当をたべ(その朝どうやって自分の弁当を作ったのか記憶がありませんが) 
また山道を登り下り・・・・・電車で往来したことのあるある町の国道に出たのは日が傾きかけていたころでした。
   道はまだまだ長い峠を登ります。    帰るためにはひたすら進まねばなりません。

いつしか、少年達は自分たちのそもそもの目的すら忘れていました。   なぜ、集まったのか・・・・・何故わざわざ苦しい道をひたすら進んだのか・・・・・とにかく、何かをせずにいられない思いだったとしか思えません。解決するとは思えない盗難事件が、やりきれず思いをぶつける場所がなく、出かけた自転車の旅。 人生でなにか今だにきらりと光る思い出になったことは確かなんです。    不思議な少年達の一日でした。よく「何事もなく」と・・・・・今更思うのです。 

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